ドレッサーやジュエリーボックスの中に、最近は使っていないダイヤモンドのアクセサリーはありませんか?
こんにちは!oshibori100です。
流行や自分の年齢によって洋服や持ち物・アクセサリーの好みって変わりますよね。
以前はお気に入りだったものでも、気付いたらしばらく使っていないものって、意外と多くあるものです。
そんななかでもダイヤモンドはとても高価な品物になります。
自分の持っているダイヤモンドが、どれくらいの査定額がつくのかあらかじめ知っておく事は、決して無駄ではないでしょう。
でも・・・、
- どこで査定してもらえばいいの?
- 近所の買取屋さんでもみてもらえるのかな?
- せっかくなら1円でも高く買取してもらいたい!
- 売るかどうかは決められないけど、査定だけならしてみたいな。。
こんな不安って、あなただけではなく誰しもが思っている事です。日用品や衣類などのリサイクルと違って、ダイヤモンドは特別な品物ですからね。
実際に私が接客していたお客様でも、買取や査定は緊張するとおっしゃっていた方や、複数社の見積を取られている方もいらっしゃいました。
今回は、そんな大切なダイヤモンドの査定や買取において、疑問や不安の拭き取りをピンポイントでご案内していこうと思います。
複数社の見積もりを取る。これ絶対です!
まず、最大の結論は1か所のみの査定額が全てだと思わないことです!
これは、ダイヤモンドに限った話ではなく、他の色石やアクセサリー・ブランド品・車など、すべての買取・査定に対してあてはまる事になります。
買い取る側にいた者として出来る最大のアドバイスポイントです!
買取・査定金額を決めるのは最終的には査定をした担当者になります。
査定担当者の権限や裁量にもかなり大きく左右されるため、相見積もりをとることは必須作業です。
ましてやダイヤモンドの場合は、
・ダイヤモンドに対する知識 ・適切な設備と道具 ・実際に目にした製品数と経験年数 ・より有効な流通販路の有無 ・利益率の設定
などなど、これでもまだ言い足りないくらい査定金額を決定するための要素が多く、それぞれが金額に与える影響も様々です。
これらの条件をすべて満たした買取業者を一発で引き当てることは、かなりの強運の持ち主でも難しいでしょう。
ましてや、時期(シーズン)や需給割合によっても業者ごとの強みも違ってくるので、以前はA社の方が高かったのに、今回はB社の方が高いというような事も少なくありません。
そのために、複数業者の相見積もりを取ることが絶対と言えるのです。
ただ、
- 査定だけでお店を利用していいの?
- 何軒も廻るのはちょっと大変
- 断りづらくなったらどうしよう
という不安もあると思います。
その場合オンラインでの査定や、郵送での詳しい査定もとても充実しています。
実際に私も、オンラインや郵送でも様々なものの査定・買取をしてきましたので、便利さはイチオシです!
近年はコロナ禍の煽りで、私が買い取りをしていた頃よりも、さらにサービスが充実して便利になっております。
キャンセルによる返送料も無料のところが殆どで、基本的に費用の負担などもありません。
まだ売るつもりがないものでも、1度査定に出してみるのも良いと思いますよ。
ダイヤモンドの鑑定書と鑑別書について
ダイヤモンド製品の買取の際にお客様からよく聞かれることで、『鑑定書が無い(なくしてしまった)のですが買取は無理でしょうか?』という質問があります。
基本的にダイヤモンドは鑑定書がなくても買取は可能です。鑑定書の有無はダイヤモンドの品質とは無関係なので、査定額に影響がでることもありません。
しかし、これはあくまでもダイヤモンドを鑑定する技術がある前提のお話となります。
鑑定書の有無を理由に減額をする買取業者は、そもそも自分の鑑定に自信がないために下方評価をする傾向にありますので、注意が必要です。
また、上記とは別に『鑑定書もあります』と仰られながら鑑定書ではなく鑑別書をお出しになられるお客様もいらっしゃいます。
そもそも鑑定書と鑑別書は似ているようで、大きな違いがあるのはご存じでしょうか。
鑑別書
鑑別書とはダイヤモンドのみならず宝石全般に対して発行可能であり、どういった成分の素材なのかを、科学的に分析した結果が記載されたものとなります。
記載内容の一例がこちらです。
- 鉱物名、宝石名
- 天然か人工物か
- 重量、寸法、色、形
- どのような処理がなされているか
鑑別を行っている会社もたくさんありますので、表記項目や書式は様々ですが、日本で発行される鑑別書にはいくつかの規定があります。
- 発行者の名称と所在地を記載する
- 品質の評価をしない
- 産地名を記載しない
- 価格を記載しない
添付写真においては、ルース(裸石)に限らず、製品として仕立てた後(指輪やネックレス)の写真も使用されています。
尚、ダイヤモンドに鑑別書が付属している場合、その鑑別書からは素材がダイヤモンドである事とカラット数しか読み取ることが出来ません。
鑑定書(ダイヤモンド・グレーディング・レポート)
鑑定書とは、【ダイヤモンド・グレーディング・レポート】という名称のとおり、ダイヤモンドにしか発行されません。
鑑定書はダイヤモンドの品質(グレード)が記載されており、【4C】と呼ばれる世界基準のグレードを測定して記載したものです。
【4C】
一度は聞いたことありますよね。
後程、ご説明します!
記載内容の一例がこちらです
添付写真はルース(裸石)のものとなります。
- カット、形状
- 重量(カラット)
- カラー(色)の等級
- 寸法
- クラリティ(透明度)の等級
- カットの等級
- 蛍光性
- プロポーション
- プロット
ダイヤモンドの評価基準【4C】とは?
ダイヤモンドの【4C】とは、ダイヤモンドの品質を表す為に、1953年に米国宝石学会(GIA)によって作成されました。
ダイヤモンドの品質を評価する上での四つの要素、Carat(カラット)、Color(カラー)、Clarity(クラリティ)、Cut(カット)の頭文字がCであることから【4C】と呼ばれています。
【4C】はダイヤモンドの品質を評価するための国際的な基準であり、世界中のダイヤモンドの取引において用いられているのです。
Carat(カラット)
みなさんが宝石の大きさを判断する上で気になる項目がCarat(カラット)だと思います。
宝石の大きさの単位として認識している方も多いと思われますが、実はCarat(カラット)とは宝石の重量(重さ)の単位なのです。
因みに、1カラット=0.2グラムで計算されていますので、0.3カラットのダイヤモンドの場合は0.06グラムということになります。
指輪の場合には内側に、ネックレストップの場合だと裏面にカラット数の刻印がされています。
また、見た目でのサイズ感である直径でも、おおよそのカラットを判断することができます。
0.1カラット=約3.0mm
0.3カラット=約4.3mm
0.5カラット=約5.2mm
0.7カラット=約5.8mm
1.0カラット=約6.5mm
1.5カラット=約7.4mm
2.0カラット=約8.2mm
※ラウンドブリリアントカットの参考値
※極端なプロポーションの場合を除く
重量が大きくなれば必然的にサイズ感も大きくなるので、そのような認識が一般的になっているのですね。
Color(カラー)
ダイヤモンドは理論上では、無色透明な結晶の構造をしております。
その純白・無垢といったダイヤモンドのイメージから、ブライダルリングとしても選ばれているのですね。
しかし、天然のダイヤモンドは自然の作り出す鉱物なので、生成の過程において不純物の混ざりや結晶の歪みが生じてしまい、その程度によって無色から離れていってしまうのです。
そのため、ダイヤモンドは無色であるほど希少性が高くなり、カラー評価も無色に近くなるほど高くなっていきます。
無色 | ほぼ無色 | 僅かな黄色 | 非常に薄い黄色 | 薄い黄色 |
D E F | G H I J | K L M | N O P Q R | S ~ Z |
完全な無色のDカラーを最高評価として、薄い黄色のZカラーまでの23段階で分類し、色の見本となる基準石【マスターストーン】と比較することで見定めていきます。
尚、Zカラーより黄色みの強いものや黄色み以外のダイヤモンドは、ファンシーカラーダイヤモンドとして分類されます。
ほとんどのファンシーカラーはイエローやブラウンですが、グレーやブラックのほか、非常に希少なピンク、ブルー、グリーン、レッド、パープルなどもあります。
それらのカラーは、混入している不純物の種類や結晶構造の変化によって発生するとわかっております。
Clarity(クラリティ)
クラリティとは、簡潔にいえばダイヤモンドの透明度を評価した項目になります。
カラーの項目でも記載しましたが、ダイヤモンドは生成過程で、多かれ少なかれの異物混入や構造の変化が発生してしまうものです。
内部にみられる特徴を【インクルージョン】、外部にみられるものを【ブレミッシュ】と呼びます。
ダイヤモンドのクラリティでは、インクルージョンとブレミッシュの程度を、6カテゴリーの11段階で評価しています。
FL (フローレス) |
熟練した鑑定士が、10倍の倍率でもインクルージョンやブレミッシュを全く発見できない。ダイヤモンドの最高クラリティです。 |
IF (インターナリーフローレス) |
熟練した鑑定士が10倍の倍率でもインクルージョンを発見できず、表面のごく僅かなブレミッシュだけが確認できる状態。 FLとほぼ同様に、非常に稀なダイヤモンドです。 |
VVS1 VVS2 (ベリーベリースライトリーインクルーテッド) |
熟練した鑑定士が10倍の倍率で確認して、インクルージョンを発見するのが非常に困難なもの。肉眼でインクルージョンが見えることありません。 一般的に流通しているダイヤモンドとしては、最高品質とも言えます。 |
VS1 VS2 (ベリースライトリーインクルーテッド) |
10倍の倍率で確認して、インクルージョンをなんとか発見できる程度のもの。一般の人が肉眼や10倍ルーペで見ても、インクルージョンやブレミッシュを確認することは出来ません。 |
SI1 SI2 (スライトリーインクルーテッド) |
10倍の倍率に拡大すれば、僅かなインクルージョンを確認できるもの。一般の人では10倍に拡大しても発見するのは難しく、肉眼では内包物は確認できないでしょう。 |
I1 I2 I3 (インクルーテッド) |
10倍の倍率で内包物を発見でき、肉眼でもインクルージョンやブレミッシュを確認できます。 |
Cut(カット)
ダイヤモンドにおいてのカットとは、4Cの中でも唯一人の技術によって左右される項目です。
ラウンドブリリアントカットのダイヤモンドの輝きを決める上で、最重要になります。
カットグレードでは、カットの等級を総合評価であるプロポーション(形)と、ポリッシュ(研磨状態)、シンメトリー(対称性)を5段階で表記しています。
EXCELLENT | VERY GOOD | GOOD | FAIR | POOR |
最上級に理想的 | 理想的 | 良い | やや劣る | 劣る |
尚、プロポーション、ポリッシュ、シンメトリーの全てがEXCELLENTが揃ったものを【トリプルエクセレント】と言い、ダイヤモンドが最も輝くようにカットされた、大変珍しいものになります。
ダイヤモンドのお手入れと保管方法
永遠の輝きを見せてくれるダイヤモンドですが、使用による汚れや不意のアクシデントによっては、せっかくの輝きが失われてしまいます。
常に美しいダイヤモンドを維持するためには、しっかりした保管方法やお手入れ方法が必要となります。
ダイヤモンドのお手入れ
ダイヤモンドは新油性(油が馴染みやすい)が強いので、普段身に付けているだけでも思った以上に汚れが付着してしまいます。
- 人の皮脂
- 化粧品
- ハンドクリーム
- ヘアオイル
- 石鹸
そのため、使用後はマイクロファイバーなど柔らかい素材のクロスで、優しく拭き取りましょう。
小さな汚れを溜めないことで、いつまでも美しい輝きを保つことが出来ます。
また、使用頻度にもよりますが、年に数回程度は中性洗剤に短時間つけ置きをして、柔らかめの歯ブラシ等で軽く磨き洗いをすると良いでしょう。
想像以上に輝きがアップするので、ビックリするとともに、普段の汚れ残りを実感できると思います。
尚、ブラッシングの際の注意事項があります。
①ゴシゴシと洗わないで下さい。
ダイヤモンドはモース硬度10の非常に固い鉱物ですが、ダイヤモンドを留めている金やプラチナは柔らかい貴金属です。
ブラッシングにより地金部分に傷が入ったり、引っ掻けてたりぶつけたりすることで歪んでしまう可能性があります。
止め金や爪が歪んでしまえば、ダイヤモンドがグラついたり、落下してしまうことに繋がりますので、優しく取り扱って下さい。
②排水口には蓋をして下さい。
ネット状のカバーのようなものでも構いません。
トレーなどの容器の中で洗そっていて注意してたとしても、万が一に備えておきましょう。
これはジュエリーをクリーニングするときの鉄則です。
ダイヤモンドの保管方法
ダイヤモンドだけでなく他のジュエリーにも言えることですが、それぞれがぶつかり合わないように保管しましょう。
これは、みなさん大丈夫でしょう
ダイヤモンドは非常に固い鉱物ではありますが、劈開性(へきかいせい)が強いので、一定方向衝撃には意外と弱いです。
また、保管場所も一ヶ所に決めておきましょう。
『外したらここにしまう』とルーティーン化しておくことで、紛失の防止にも繋がります。
ダイヤモンド評価価格の決まり方
ダイヤモンドは【ガイ】というダイヤモンド業界の専門単価で取引されます。
ガイとは1カラットあたりの単価の事で、
ガイ(単価)×カラット(重量)で取引価格が決まります。
0.301ct、VS1、EXCELLENT、Dカラーガイが130(千円)の場合0.301×130000=39,130円
ガイ単価は細かく表で記載されており、各カラットごとのシートで、それぞれのクラリティ、カット、カラーに応じた単価がとても細かく載っています。
オンラインで自分の持っているダイヤモンドがいくらくらいなのか調べる場合は、提示されている値段が、ピース単価なのかガイ単価なのかを見極める必要があります。
まとめ
本記事では、ダイヤモンドの基礎知識や取り扱いについてご案内させて頂きました。
- 相見積もりの重要性
- ダイヤモンドの【4C】
- お手入れと保管方法
- ガイについて
ここからは、買い取る側にいた【中の人】としての独り言になります。
買取業者にとっては、買取をすることは商品を仕入れるということです。
どんな業種であれ、仕入れ価格は安い方が良いのは商売の鉄則ですし、仕入れをしなければ商売は成り立ちません。
安値で買い取ることが自らの利益につながる仕組みになっているので、競合相手もなしに最高値を提示してくれることはありません。
- どうしたら安値で買い取れるか
- 安値になってしまう理由を、どのように納得させられるか
- 他社見積もりを取っているのか。取っていればいくらだったか
- どのようにアプローチすれば買い逃がさないか
こんなような事を考えながら、普通の会話の中で少しずつ探っています。
私の経験上、人当たりが良く、会話のやりとりがスムーズな店員さんほど、安く買うのが上手い傾向にあります。
『この人に売ってあげよう』
と思わせるために、あの手この手の技を、バレないように会話におり混ぜてくるのです。
ペースに呑まれたり、人間関係の雰囲気などから下手に断りづらくなってしまわないように、店頭で査定してもらう場合は見積もりのみだという事を必ず初めに伝えましょう。
店頭でのやりとりが苦手だったり不安な人は、オンラインでの査定や、郵送での詳しい査定がオススメです。
近年はコロナ禍の煽りで、ここ数年でサービスがさらに充実して、とても便利になりました。
キャンセルによる返送料も買取業者の負担で、気軽に簡単に査定依頼が出来るようになっています。
相見積もりをとるのも、オンラインや郵送なら気兼ねなく簡単に出来ますね。
是非一度、体験してみて下さい。
それでは、また別の記事でお会いしましょう。
oshibori100でした